建設業許可の「常勤性」はどう証明する?経管・営業所技術者等の確認資料を解説

建設業許可の申請では、常勤役員等(いわゆる経管)や営業所技術者等について、要件となる経験や資格だけでなく、申請する会社の営業所に常勤していることも確認されます。

そのため、

  • 役員として登記されていれば常勤と認められるのか
  • 社会保険に加入したばかりでも証明できるのか
  • 他社の役員を兼ねていても経管になれるのか
  • 現場に出ている人が営業所技術者等になれるのか

といった疑問が生じることがあります。

この記事では、建設業許可における常勤性の考え方と、申請時に確認される主な資料について解説します。

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建設業許可でいう「常勤」とは?

常勤とは、一般的には、休日などを除き、一定の勤務計画のもとで毎日所定の時間、その職務に従事している状態をいいます。

単に役員として登記されていることや、会社から報酬を受け取っていることだけで判断されるわけではありません。

実際にその会社や営業所で継続的に勤務し、担当する職務を行える状態にあることが重要です。

常勤性が必要になる主な人

常勤役員等(いわゆる経管)

法人で一般的な経管の要件を満たす場合、常勤の役員のうち少なくとも1人が、建設業について一定の経営経験を持っている必要があります。

過去の経営経験を証明できても、申請時点でその会社に常勤していなければ、経管として認められない可能性があります。

営業所技術者等

営業所技術者等は、許可を受けて建設業を営む営業所ごとに置く必要があります。

資格や実務経験の要件を満たすだけでなく、原則として、その営業所に常勤して専ら職務に従事できる状態であることが求められます。

なお、同じ人がそれぞれの要件を満たし、同一の営業所に常勤している場合には、経管と営業所技術者等を兼ねることも可能です。

常勤性を確認する主な資料

常勤性の確認に使用する資料は、申請先の行政庁や本人の年齢、社会保険の加入状況、法人・個人事業の別などによって異なります。

代表的な資料としては、次のようなものがあります。

  • 健康保険・厚生年金保険の被保険者標準報酬決定通知書
  • 健康保険・厚生年金保険の資格取得届の写し
  • 厚生年金保険の70歳以上被用者に関する届出書類
  • 源泉徴収簿や給与台帳
  • 住民税の特別徴収に関する書類
  • 確定申告書など、事業への従事状況を確認できる資料

例えば、すでに社会保険へ加入している役員や従業員であれば、標準報酬決定通知書などで会社との関係を確認できる場合があります。

一方、就任したばかりで標準報酬決定通知書に氏名が記載されていない場合や、70歳以上で通常の厚生年金の被保険者ではない場合などは、別の資料が必要になることがあります。70歳以上の人については、過去の被保険者期間や現在の雇用状況に応じて、70歳以上被用者に関する届出書類、源泉徴収簿、所得税の納付資料などが求められる場合があります。

どの資料を提出すればよいかは、現在の加入状況や申請先によって異なるため、個別に確認することが大切です。

他社の役員を兼ねている場合

他社の役員に就任していることだけで、直ちに経管や営業所技術者等になれないとは限りません。

ただし、他社でも常勤役員として勤務している場合には、申請会社で本当に常勤できるのかが問題になります。

他社での役職が非常勤であるか、実際の勤務状況はどうなっているか、報酬や社会保険の加入先はどこかなどを踏まえて判断されます。

名目上だけ申請会社の役員に就任し、実際には別の会社で勤務しているような場合には、常勤性が認められない可能性があります。

現場に出ていても営業所技術者等になれる?

現場に出ることがあるという理由だけで、直ちに営業所技術者等になれないわけではありません。

しかし、営業所技術者等には、営業所で見積り、契約、技術的な確認などに関わる役割があります。

遠方の現場へ長期間配置され、営業所で職務を行えない状態になる場合などは、営業所への常勤・専任性との関係が問題になることがあります。

また、営業所技術者等が工事現場の主任技術者や監理技術者を兼ねる場合には、建設業法上の別の要件も確認する必要があります。

経管や営業所技術者等が退職するときは注意

経管や営業所技術者等は、許可を取得するときだけ在籍していればよいわけではありません。

許可を維持している間も、継続して要件を満たす必要があります。

そのため、退職、役員変更、勤務形態の変更などによって要件を満たさなくなる場合には、後任者が要件を満たすかを事前に確認することが重要です。

後任者がいないまま経管や営業所技術者等が不在になると、建設業許可を維持できなくなるおそれがあります。

経験・資格だけでなく勤務実態も確認しましょう

建設業許可では、経管の経営経験や営業所技術者等の資格・実務経験に目が向きやすいですが、申請時点の常勤性も重要な審査項目です。

特に、

  • 新しく役員へ就任する人を経管にしたい
  • 70歳以上の役員を経管にしたい
  • 他社役員を兼ねている人を配置したい
  • 現場へ出ている人を営業所技術者等にしたい

といった場合には、申請前に勤務実態と確認資料を整理しておく必要があります。

「経験年数や資格は足りているが、常勤性を何で証明すればよいかわからない」という場合には、現在の役職、勤務状況、社会保険の加入状況などを確認したうえで、必要な資料を検討します。

のなか行政書士事務所では、茨城県・関東を中心に、建設業許可の新規申請、更新、業種追加などのご相談を承っております。建設業許可を取得できるか分からない段階でも、お気軽にご相談ください。

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