2.そもそも建設業許可とは?許可が必要な工事や種類をわかりやすく解説
建設業許可という言葉は聞いたことがあっても、
「そもそも、何のために必要なのか」
「自分の会社にも必要なのか」
「許可を取れば、どのような工事でもできるのか」
といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
建設業許可は、建設工事を請け負う事業者にとって重要な制度です。
ここでは、建設業許可とはどのようなものなのか、できるだけわかりやすくご説明します。
<前回の記事もご覧ください>
1.建設業許可を取得するメリット・デメリット
目次
- 建設業許可とは
- どのような工事に許可が必要なのか
- 建設業許可は工事の種類ごとに取得する
- 建築一式工事の許可があれば何でもできるわけではありません
- 知事許可と大臣許可の違い
- 一般建設業と特定建設業の違い
- 建設業許可を取得するための要件
- 建設業許可は一度取得すれば終わりではありません
- 自社に建設業許可が必要か確認しましょう
建設業許可とは
建設業許可とは、一定規模以上の建設工事を請け負って営業するために、国土交通大臣または都道府県知事から受ける許可です。
建設業法では、元請・下請を問わず、建設工事の完成を請け負う営業を「建設業」としています。
そのため、公共工事か民間工事か、法人か個人事業主かにかかわらず、軽微な建設工事を超える工事を請け負う場合には、原則として建設業許可が必要です。
建設業許可制度には、適正な施工を確保し、工事の発注者を保護するとともに、建設業の健全な発展を図るという目的があります。
なお、建設業許可は、国や都道府県が個々の工事の品質を保証する制度ではありません。
申請者が、経営体制、技術者、財産的基礎などの法律上の要件を満たしているかを審査し、建設業を営むことを認める制度です。
どのような工事に許可が必要なのか
次の「軽微な建設工事」のみを請け負う場合には、建設業許可を受けなくても営業することができます。
建築一式工事以外の工事
1件の請負代金が500万円未満の工事
例えば、鉄筋工事、内装工事、塗装工事、電気工事、管工事などは、原則として1件の請負代金が500万円以上になる場合に建設業許可が必要です。
建築一式工事
次のいずれかに該当する工事です。
- 1件の請負代金が1,500万円未満の工事
- 延べ面積が150平方メートル未満の木造住宅工事
請負代金の金額は、消費税および地方消費税を含めて判断します。
したがって、建築一式工事以外では税込500万円ちょうどの工事は原則として許可が必要になります。
建設業許可は工事の種類ごとに取得する
建設業許可は、会社に対して一括して与えられるものではなく、工事の種類ごとに取得します。
建設工事は、次の合計29業種に分けられています。
- 土木一式工事、建築一式工事の2つの一式工事
- 鉄筋工事、内装仕上工事、電気工事、塗装工事などの27の専門工事
例えば、鉄筋工事を請け負う場合には「鉄筋工事業」、内装工事を請け負う場合には「内装仕上工事業」の許可が必要です。
複数の業種を同時に取得することも、許可取得後に別の業種を追加することもできます。
建築一式工事の許可があれば何でもできるわけではありません
「建築工事業の許可を持っていれば、建物に関する工事はすべて請け負える」と思われることがありますが、そうではありません。
建築一式工事は、総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事を対象としたものです。
建築工事業の許可しか持っていない会社が、内装工事や塗装工事などの専門工事だけを単独で請け負う場合には、原則として、その専門工事に対応する許可が別途必要です。
どの許可業種を取得すべきかは、会社名や普段の呼び方ではなく、実際に請け負う工事の内容によって判断します。
知事許可と大臣許可の違い
建設業許可には、都道府県知事許可と国土交通大臣許可があります。
都道府県知事許可
1つの都道府県内だけに建設業の営業所を設ける場合に取得します。
例えば、茨城県内にのみ営業所がある場合は、原則として茨城県知事許可となります。
国土交通大臣許可
2つ以上の都道府県に建設業の営業所を設ける場合に取得します。
知事許可と大臣許可の違いは、工事を行う場所ではなく、建設業を営む営業所の所在地によって決まります。
知事許可であっても、許可を受けた都道府県の外で工事を施工することは可能です。
一般建設業と特定建設業の違い
建設業許可は、さらに「一般建設業」と「特定建設業」に分かれます。
特定建設業の許可が必要になるのは、発注者から直接工事を請け負った元請業者が、その工事について、合計5,000万円以上の下請契約を締結する場合です。
建築工事業の場合は、合計8,000万円以上が基準となります。
この基準は、元請業者が下請業者へ発注する金額についてのものです。
下請業者として工事を請け負う場合や、元請工事であっても基準以上の下請契約を締結しない場合は、通常は一般建設業許可を検討することになります。
建設業許可を取得するための要件
建設業許可は、申請すれば必ず取得できるものではありません。
主に次のような要件を満たす必要があります。
- 建設業を適正に経営できる体制があること
- 営業所に必要な資格や経験を持つ技術者がいること
- 必要な社会保険に加入していること
- 請負契約について不正または不誠実な行為をするおそれがないこと
- 工事を請け負うための財産的基礎や信用があること
- 建設業法上の欠格要件に該当しないこと
要件を満たしているだけでなく、経営経験や実務経験などを、契約書、注文書、請求書、確定申告書などの資料によって証明できることも重要です。
建設業許可は一度取得すれば終わりではありません
建設業許可の有効期間は5年間です。
引き続き許可を維持する場合には、有効期間が満了する前に更新申請を行う必要があります。
また、許可取得後は、毎年の決算に関する届出や、役員、所在地、営業所の技術者などに変更があった場合の届出も必要です。
許可を取得した後も、要件を維持しながら、必要な手続を継続して行うことになります。
自社に建設業許可が必要か確認しましょう
建設業許可が必要かどうかは、単純に工事金額だけで判断できるとは限りません。
- どのような工事を請け負うのか
- どの許可業種に該当するのか
- 元請工事か下請工事か
- 請負代金はいくらになるのか
- 下請業者へいくら発注するのか
- 営業所をどこに設けているのか
このような事情を確認したうえで、必要な許可を判断します。
許可が必要な工事を無許可で請け負ってしまうことを防ぐためにも、受注金額が大きくなる予定がある場合や、元請会社から許可の取得を求められた場合には、早めに確認しておくことが大切です。
当事務所では、現在の事業内容やこれまでのご経歴をお伺いし、建設業許可を取得できる可能性や、必要となる許可業種を確認いたします。
「自社に許可が必要かわからない」
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「許可要件を満たしているか確認したい」
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